
冬季うつ病とは、季節の変化が原因となる季節性うつ病の一つです。
秋から冬に症状があらわれ、春先になると自然に回復していきます。成人前後から徐々に発症し、男性よりも女性に多く見られます。
一度発症すると毎年繰り返すことが多いため、原因と特徴を理解して対処することが重要です。
冬季うつ病の原因と対策
冬季うつ病の原因は、日照不足であると言われています。緯度が高く日照時間の短い北国ほど、冬季うつ病の発症率が高いことがわかっています。一般的なうつ病と大きく異なるのは、過食・眠気といった症状が現れやすいことです。人類の祖先が冬に備えて栄養を蓄え、静かに過ごす準備をしたことや、それよりずっと以前の進化過程にあった冬眠習慣の名残かもしれません。
●冬季うつ病の代表的な症状●
・睡眠時間が長くなり、日中でも眠気がある。
・食欲が旺盛で、特に甘いものや炭水化物が欲しくなる。
・気分が落ち込み、無気力となる。自己否定的になる。
・集中力が著しく低下し、日常の家事・仕事ができない。
・人付き合いがおっくうになり、出不精になり活動量が低下する。
栄養面での対処法は?
日照量の不足により目から取り込まれる光が不足すると、必須アミノ酸のトリプロファンから生成される神経伝達物質「セロトニン」の合成速度がが落ち、セロトニン神経機能が低下して、冬季うつ病を発症しやすくなります。栄養面ではトリプトファンの摂取を心がけましょう。また、トリプトファンを効率よく吸収するには、糖分も必要とされるため、甘いものや炭水化物を多量に食べたくなる傾向にありますが、糖分の摂りすぎには注意しましょう。
●トリプトファンを多く含む食物●
・バナナ
・カボチャ
・チーズ
・豆乳 など

冬季うつ病に効果的な高照度光照射療法
高照度光照射療法とは、特殊なライトを使用して、太陽光に近い光を目から取り込ませ、生体リズムを整える方法です。保険適用外となりますが、睡眠障害外来などで受けることができます。また、専門の照射装置も市販されており、基本的には30分程度強い光を浴びる仕様になっています。ただし、一番良いのは、朝起きたらカーテンを開けて太陽の光を浴びるという、規則正しい生活を送ることです。

