ノロウイルス

ノロウイルスとは

ウイルスは細菌と違い自分のみで増殖できないため、生きた細胞に寄生し増殖します。大きさは、細菌が1〜5μm、ウイルスは0.3μm以下と小さく空気中に浮遊しやすいです。ノロウイルスの場合は人間の腸で増殖し、様々な症状を引き起こします。例年、10月頃から増え始め、12・1月頃にピークを迎える感染性胃腸炎の原因となるウイルスです。感染しても免疫が得られない為、何度でも感染する可能性があります。

どうやって感染するの?

おおまかに分けて下記の4 つの感染経路があります。
①ノロウイルスに汚録された食品を食べる
②感染者の吐物・便などから、手・指を介して感染する
③感染者の吐物・便などから、舞い上がるウイルスを吸い込んで感繰する
④適切な処理が行われなかったために残存したウイルスが乾燥した微粒子となり、空気中を漂い、吸い込んで感染する
※経口からだけでなく、接触や呼吸を通して感染するので注意が必要です。

どんな症状がでるの?

潜伏期聞は1〜2日で、その後吐き気・嘔吐・下痢・腹痛・軽度の発熱などの症状が通常約1〜3日続きます。ただし、症状が消失後もウイルスの排出は1週間以上続くこともあるので、予防には注意しましよう。また感染しても発症しない場合(不顕性感染)や風邪を引いたような軽い症状の場合もありますが、ウイルスは排出されているので注意しましよう。

治療薬はありますか?

特効薬となるような抗ウイルス剤はありません症状に合わせた対症療法が行われます。通常、体の外にウイルスを出すことで回復していくので、原則下痢止めなどは使用されません。 嘔吐・下痢により脱水症状をを引き起こしたり、体力の弱い子供や高齢者の中には重症化する場合もあるので水分補給などは細目(こまめ)に行い、医師の指示に従ってください。

ノロウイルスの予防は?

マスク、うがい、手洗いなどが推奨されています。特に手洗いについては、調理前・食事前・トイレ後・汚物処理後などに、必ず石鹸と流水で正しい方法で手洗いを行いましょう。食事は十分に加熱したものを摂取するようにしましょう(特に2枚貝)。そして調理場・調理器具のウイルス除去を行いましょう。

ノロウイルスの消毒について

消毒薬としては、一般的な感染症対策では消毒用エタノールや塩化ペンザルコニウム(逆性石鹸)を用いられることが多いですが、ノロウイルスの場合はエンベロープ(外膜)を持たない為、消毒用エタノールでは効果を示しません。実際には、次亜塩素酸ナトリウム(塩素系漂白剤)や加熱処理を行います。ノロウイルスは熱に弱いため、85度〜90度の熱で90 秒以上の熱を加えることでウイルスを失活させることができます(熱湯消毒やスチームアイロンで消毒)。次亜塩素酸ナトリウムを使用する場合は、咽吐物・便など直接付着した場所・物の消毒には濃度を0.1% となるように、感染者が触れた場所・物には、濃度が0.02%となるように調整して使用しましょう。次亜塩索酸ナトリウム(塩素系漂白剤)を調整する際に、注意することが数点(他の酸性溶液と混ぜることで塩素が発生する、強アルカリのため原液が目・皮膚に飛ばないようにする、ステンレスを腐食させる、漂白されるなど)ありますので使用上の注意など必ず読んでから調整するようにしてください。

消毒の調整例
<感染者が直接触れた場所・物>
①5OOml のペットボトルを用意する
②ペットボトルキャップ半分弱(約2ml) の塩索系漂白剤をペットボトルに入れる
③500ml水を入れて薄める
<直接嘔吐物・便が付着した場所・物>
①500ml のベットボトルを用意する
②ペットボトルキャップ2 杯分(約10ml)の塩素系漂白剤をペットボトルに入れる
③ 500ml水を入れて薄める

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